~~NOTOC~~ ====== ExportMessage(メッセージ通信) ====== このページは過去の情報となります。\\ 新しいスクリプトリファレンスは**[[https://developer.virtualcast.jp/vci-docs/api/|こちら]]**になります。 メッセージと呼ばれるデータを指定の名前に紐づけて、ローカルの他のVCIや、他のクライアントのVCIとも通信することができます。 想定用途は2種類あります。\\ ひとつは [[#EmitWithId]] で **自分自身のVCIのネットワーク同期のため** です。\\ もうひとつは [[#Emit]] で **空間内の異なるVCIへのイベントの発出のため** です。\\ 具体的な活用例としては以下が挙げられます。\\ [[#EmitWithId]] を使えば色の変化などのVCIの状態変化をネットワーク同期できます。\\ [[#Emit]] を使えばリモコンなど他のVCIを操作したり、文字表示VCIに表示する文字を伝えることができます。 制限としては、送信出来るデータ量は約 ''4000 byte'' です。 またネットワーク同期を行う機能として他に[[vci/script/reference/syncvariable|同期変数]]があります。 ^ 名前 ^ 説明 ^ バージョン ^ | [[vci/script/reference/message#Emit]] | メッセージを全体に送信| | | [[vci/script/reference/message#EmitWithId]] | IDを指定してメッセージを送信 | 2.0.0b以降 | | [[vci/script/reference/message#On]] | メッセージを受信 | | ===== Emit ===== **Emit fun(messageName: string, value: usertype)** * 空間(スタジオ・ルーム)にあるすべてのVCIに対してメッセージを送信します。 * ローカルのみならず、他のクライアントにもメッセージを送信します。 * 異なるVCIに対する通信など、空間全体にメッセージを発する必要がある時に使用します。\\ **用途に合致しない限り使用を避けてください**。 * 受信側は誰からのメッセージなのか区別することができないため、**他のVCIを誤動作させる**可能性があります。**メッセージ名にありふれた名前を使わないでください**。 * 空間全体にメッセージを発するため、ネットワーク負荷が非常に重いです。\\ updateイベントなど**高頻度で呼ばないでください**。 function onUse(objectName) vci.message.Emit("my_special_vci_protocol_display_text", "こんにちは") end ===== EmitWithId ===== **EmitWithId fun(messageName: string, value: usertype, targetId: string)** * 特定のVCIに対してメッセージを送信します。 * ローカルのみならず、他のクライアントにもメッセージを送信します。 * 同じVCIを複数出したときも、自分自身のVCIにのみメッセージを届けることができます。 function onUse(objectName) -- 自分自身のVCIに対してメッセージを送信 vci.message.EmitWithId("color", 3, vci.assets.GetInstanceId()) end ===== On ===== **On fun(messageName: string, callback: usertype)** * メッセージを受信します。 * メッセージを送信したのと同じVCIでも、別のVCIでもOK。 * Onの第1引数と Emitの第1引数 が一致したものを受け取ります。 * 受け取ったメッセージを第2引数の関数に渡します。 * **Onは第2引数で指定した関数よりも後に定義してください。受信関数よりも前に定義するとエラーとなります。** === 引数 === 以下、3つの引数をとります。senderはシステムによって設定される送信者情報のtableです。 ^ 引数 ^ 内容 ^ | sender.type | ''vci'' という文字列。 | | sender.name | 送信元のVCIのTitle。 | | sender.commentSource | 空文字列。 | | name | メッセージの名前。Emit 関数の第1引数です。| | message | メッセージの内容。Emit 関数の第2引数です。| ==== サンプル ==== **送信側** function onUse(self) -- 第1引数にメッセージの種類 第2引数にメッセージの内容 -- 今回は受信側のSubItemをジャンプさせるメッセージとその強さを指定 vci.message.Emit("message_jump",3000) end **受信側** local receiver = vci.assets.GetTransform("Cube") -- sender: 送信者情報(システムが設定します) -- name: メッセージの名前。Emit 関数の第1引数です。 -- message: メッセージの内容。Emit 関数の第2引数です。 function Jump(sender, name, message) for k, v in pairs(sender) do print(k .. ":" .. v) end -- nameにメッセージの種類 messageにメッセージの内容が入ってます print(name) print(message) --messageに入っているジャンプの強さでSubItemを飛ばします receiver.AddForce(message*receiver.GetUp()) end --シーンでメッセージ名が"message_jump"のvci.message.Emitが実行されたときにJump関数が呼び出される vci.message.On("message_jump", Jump) ** EmitWithIdで特定のVCIに対して送信する ** function GetMessage(sender, name, message) print(message.abc) end vci.message.On("123", GetMessage) function update() -- vci.assets.GetInstanceIdを指定して自分自身にだけ送信する vci.message.EmitWithId("123", { abc = "ハロー" }, vci.assets.GetInstanceId()) end **送信側がやっている事**\\ 基本的に送りたいメッセージをEmit()を実行して送るだけです。\\ ただし、受信側とどのようなメッセージをやり取りするかは事前に決めておく必要があります。\\ \\ **受信側がやっている事**\\ 1.vci.message.On() で受信したいメッセージの種類を登録します。\\  Emit()でメッセージが送信された時にOn()で登録されたメッセージを読み込むことができます。\\ 2.この例では、送られてきたメッセージはJump()に渡されます。\\  メッセージの内容がJump()の引数として与えられます。\\ 3.Jump()の引数の内容がメッセージの内容なので、\\  送信するメッセージの内容を変化させることで、受信側の挙動を変えることができます。 ===== 解説 ===== * [[vci/script/reference/messagecomment]] ===== サンプル ===== * [[vci:sample:message:no2|複数のVCI間で変数をやり取りする]]